フォーム営業

営業の断り方|問い合わせフォームに置く断り文言と、続けて届く営業への停止依頼の全文

スマートカイタク編集部

朝、問い合わせフォームの通知を開くと、また営業でした。社名も担当者名も書いてあり、無視してよいのか、何か返すべきなのかで手が止まります。

先週も同じ会社から届いていた気がする。止めてほしいと伝えれば止まるのか、伝えたのにまた来たらどうすればいいのか。

届く営業の量を減らすのはフォームに置く断り文言と振り分けで、同じ会社から続けて届く相手には停止依頼を一度だけ送る、というのが答えです。

この記事の結論

  • 届く営業の量を減らすのは、フォームのページ本体に置く断り文言と、提案窓口や問い合わせ種別による振り分けです。断り文言は「何を」「どの経路で」断るかまで書きます。
  • 停止依頼が効くのは、同じ送り手からの再送です。2通目が届いた相手や続けて届きそうな相手に、社名と連絡先を名乗っていれば一度だけ送り、「受け取りました」の返信はしません。
  • 停止依頼には、止めてほしい宛先(フォームのURLとメールアドレス)と止める範囲を書き、送った日付と文面を残します。
  • 停止後も届いたら、最初の営業・停止を伝えた記録・再送の3点を残し、メールなら迷惑メール相談センター、フォームなら弁護士に相談します。
  • 送り主が分からないメールには返さず、受信の振り分けで弾きます。reCAPTCHAは人が手で送る営業を止めません。

問い合わせフォームに届いた営業に返すか返さないかは、送り主と経路で決める

返すかどうかは、送り主が名乗っているか、どの経路で届いたかで決まります。この章の表に、今日届いた営業を1通ずつ当てはめてください。

停止依頼が効くのは、同じ送り手からの再送に対してです。あるフォーム営業ツールのFAQは、言葉を変えずに同じ文面を定期的に送り続ける運用を勧めています。

毎回違う会社から1回きりで届く営業は、停止依頼を送っても次の会社からの分を止められません。そちらはフォームの断り文言と振り分けで減らし、停止依頼は2通目が届いた相手や、続けて届きそうな相手に送りましょう。

Yahoo!知恵袋には2026年5月、フォームから届いた営業に「受け取りました」と返すものか、という質問が寄せられています。回答の1つは「うちは無視。」で、これは1人の回答なので、どれだけの会社が無視しているかは分かりません。

一方で、止めたいなら一度は頼む、という考え方もあります。弁護士ドットコムのみんなの法律相談では、原田和幸弁護士が、まずは送らないようきちんとお願いすればよい、という趣旨の回答をしています。

フォーム営業の断り方を決める判断表

フォーム営業の断り方は、次の6つの場面で分けます。

届いた営業 返すか 何を返すか 根拠
① 社名と連絡先を明記したフォーム営業不要なら一度だけ返す停止依頼の全文(フォーム版)弁護士ドットコムの回答は、まず一度送らないよう頼むことを勧めている。
② 社名と連絡先を明記し、配信停止リンクが付いた営業返信はしないリンクで停止し、押した日を残す送り手が用意した停止の入口なので、文面を書かずに停止を伝えられる。社名と連絡先が明記された相手のリンクに限る
③ 停止を伝えたのに届いた営業返さない何も返さず、停止後に残す3点を記録する迷惑メール相談センターは、停止後の再送について3点の添付を求めている
④ 送り主が分からないメール返さない何も返さず、リンクも押さない。受信の振り分けで弾く同センターは、同意した覚えのない広告宣伝メールには返信せず無視するか、受信対策をと案内している。迷惑メール白書も、心当たりのない迷惑メールに返信すると反応した受信者として管理されうると注意している
⑤ 検討したい提案返す通常の返信―
⑥ 付き合いのある相手・紹介元からの営業返す見送りの返信(全文は下)―

④の「無視」と白書の注意は、送り主が分からない迷惑メールに向けたものです。社名と連絡先を明かしたフォーム営業に、そのまま当てはめるものではありません。

「受け取りました」の返信が要らない理由

「受け取りました」とだけ返す必要はありません。止めたいなら停止依頼を、検討したいなら用件への返事を送れば足ります。

フォームで受け取っただけなら、こちらの反応は送り手にほとんど伝わりません。あるフォーム営業ツールのFAQは、送り手が記録できるのは企業ごとの送信の可否、送信回数、届いた返信だと説明しています。

返信をすると、送り手に「読まれた」と伝わる面があります。送る側向けの解説には、「お断り」の返信も人が読んで反応したものとして返信数に含める、という説明もあるほどです。

それでも、停止依頼は送る価値のある一通です。止まる保証はありませんが、送る側の運用の記述には、停止の依頼を送信先から外す理由にしているものが複数あります。

  • あるフォーム営業ツールのFAQは、「営業の連絡は不要」と返事をした企業を以降の定期送信から外すと書いている
  • 別のフォーム営業事業者のFAQも、配信停止の依頼があれば以降の送信から除外するとしている
  • 送る側向けの解説には、「停止要請済み」を除外理由として記録する列を設ける例がある

送った停止依頼の記録は、それでも続いたときの相談の材料にもなります。

今回は見送るが、関係は残したい相手への返信(全文)

付き合いのある相手や紹介元から届いた営業には、停止を頼まずに見送りだけを伝えます。こちらから連絡する条件を書いておけば、相手は次の連絡を待てます。

件名:ご案内へのお礼(〔自社名〕)

〔送り主の会社名〕〔担当者名〕様

〔自社名〕の〔部署・氏名〕です。

〔受信日〕にご案内をいただきありがとうございます。当社では現時点で導入の予定がないため、今回は見送らせてください。

〔時期・条件〕に検討の機会があれば、当社からご連絡いたします。

〔自社名〕〔部署・氏名〕

〔時期・条件〕には、「来期の予算を検討するころ」「今の契約の更新を考える時期」のように、相手が待てる目安を入れてください。

営業の停止依頼の全文:問い合わせフォームで届いた場合とメールで届いた場合

営業の停止依頼は、止めてほしい宛先と範囲、送った日を書けば、届いた経路ごとに1通で済みます。

送ったら、文面と送信日をそのまま保存しておきます。

停止依頼の送り先を選ぶ順番

送り先は、営業の本文から次の順で探します。上にあるものほど、停止の担当者に届きやすい宛先です。

  1. 本文末に書かれた送信停止の連絡先
  2. 配信停止のリンク(押せば済むので、この場合は停止依頼を書かなくてよい)
  3. 送り主の会社の問い合わせ窓口(フォームかメールアドレス)

どれも見つからない営業は、停止を伝える先がありません。返さずに、受信の振り分けで弾いてください。

フォームで届いた営業への停止依頼(全文)

自社の問い合わせフォームに届いた営業には、次の文面を送ります。宛先は、上の順番で選んだ連絡先です。

件名:営業のご案内の送信停止のお願い(〔自社名〕)

〔送り主の会社名〕 ご担当者様

〔自社名〕の〔部署・氏名〕と申します。

〔受信日〕に、当社の問い合わせフォームへ、貴社から〔商材やサービスの名前〕のご案内をいただきました。当社では検討の予定がないため、今後のご案内は不要です。

つきましては、次の宛先への送信を停止し、貴社の送信先から外していただけますようお願いいたします。

・当社の問い合わせフォーム:〔フォームのURL〕 ・当社が公表しているメールアドレス:〔メールアドレス〕

停止をお願いする範囲は、貴社および貴社が送信を委託している事業者からの、営業・広告・宣伝を目的とするご連絡のすべてです。

本件へのご返信は不要です。

〔自社名〕〔部署・氏名〕 送信日:〔送信日〕

フォームのURLを書くのは、送る側が除外する窓口を特定できるようにするためです。

メールで届いた営業への停止依頼(全文)と、法令の一文を入れる理由

メールで届いた営業には、フォーム版に法令の一文と対象アドレスを足して送ります。返信で送る場合は、件名をそのまま残してかまいません。

件名:広告宣伝メールの送信停止のお願い(〔自社名〕)

〔送り主の会社名〕 ご担当者様

〔自社名〕の〔部署・氏名〕と申します。

〔受信日〕に、当社の〔受信したメールアドレス〕宛てに、貴社から〔商材やサービスの名前〕のご案内をいただきました。当社では検討の予定がないため、今後のご案内は不要です。

本メールは、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第3条第3項に定める、特定電子メールの送信をしないよう求める通知です。

送信の停止をお願いする電子メールアドレス:〔受信したメールアドレス〕

あわせて、当社の問い合わせフォーム(〔フォームのURL〕)への営業・広告・宣伝を目的とするご連絡も、停止していただけますようお願いいたします。

本件へのご返信は不要です。

〔自社名〕〔部署・氏名〕 送信日:〔送信日〕

この一文を入れるのは、メールなら停止を求めたあとの送信が法令で禁じられているからです。特定電子メール法第3条第3項は、停止の通知を受けた送信者が、その意思に反して特定電子メールを送ることを原則として禁じています。

止めてほしいアドレスを本文に書くのにも理由があります。施行規則第5条は、停止の通知を、送信しないよう求めるアドレスを明らかにしたうえで、メールその他の任意の方法で行うと定めています。

フォーム版にこの一文を入れないのは、適用がはっきりしないためです。同法が対象にしているのは、法第2条第1号が総務省令に委ねた通信方式を使うものに限られます。

その通信方式として平成21年総務省令第85号が挙げるのは、SMTPを用いるメールと、電話番号を使うSMSなどの方式です。2026年11月時点で編集部が確認した範囲では、フォームからの送信を対象に含めるとも含めないとも明言した公表資料は見当たりません。

弁護士ドットコムでは齋藤健博弁護士が、フォームの場合は同法に該当しない可能性がある、と個人の見解を述べています。これも可能性の段階なので、フォーム版は法令に頼らず、宛先と範囲をはっきり書く形にしました。

メールで届く営業そのものの扱いは、BtoBの営業メールで断りが来た日にやることで、送る側の義務から確かめられます。

代行会社から届いた営業への停止依頼(全文)

本文に「〇〇社の代理で送っています」とある営業は、依頼元と送信事業者の両方に宛てて送ります。依頼元への停止依頼が送信代行に伝わらなければ再送が起きる、と送る側向けの解説も書いています。

件名:営業のご案内の送信停止のお願い(〔自社名〕)

〔依頼元の会社名〕 ご担当者様 〔送信事業者の会社名〕 ご担当者様

〔自社名〕の〔部署・氏名〕と申します。

〔受信日〕に、当社の〔問い合わせフォーム/メールアドレス〕へ、〔送信事業者の会社名〕様から、〔依頼元の会社名〕様の〔商材やサービスの名前〕のご案内をいただきました。当社では検討の予定がないため、今後のご案内は不要です。

〔依頼元の会社名〕様からのご案内について、次の宛先への送信を停止し、両社の送信先から外していただけますようお願いいたします。

・当社の問い合わせフォーム:〔フォームのURL〕 ・当社が公表しているメールアドレス:〔メールアドレス〕

あわせて、〔送信事業者の会社名〕様がほかの依頼元から受けて送るご案内についても、上記の宛先は送信先から外していただけますと幸いです。

本件へのご返信は不要です。

〔自社名〕〔部署・氏名〕 送信日:〔送信日〕

両方の連絡先が分からない場合は、依頼元だけでもかまいません。

メールで届いた営業であれば、特定電子メール法第3条第3項の停止の通知には、送信を委託した側が通知を受けた場合も含まれます。同法が対象にしているのはメールとSMSなどの方式です。

停止を伝えても問い合わせフォームに届くときは、3点を残して相談先を選ぶ

停止を伝えたあとも届くなら、返信はせず、記録を残してから相談先を選びます。

弁護士ドットコムには2021年10月、フォームを受け取る側の企業から、同じ会社から1日に3・4通届き業務の邪魔になっている、という相談が寄せられました。

停止後に残す3点と、記録台帳の列

残すのは、最初に届いた営業、停止を伝えた記録、停止後に届いた営業の3点です。迷惑メール相談センターが、停止後も届くメールの情報提供で添付を求めている型と同じにしてあります。

同センターの説明では、再送してきた相手はメールアドレスが同じである必要はなく、同じ事業者か送信者であればよいとされています。アドレスを変えて届いた分も、同じ相手の再送として残しましょう。

フォームで届いた営業も、同じ3点で残しておけば相談の材料になります。表計算ソフトに、次の6列を作ってください。

列 何を入れるか
受信日時届いた日時。フォームなら管理画面か通知メールの時刻
送り主会社名・担当者名・連絡先(本文に書かれていたまま)
経路フォーム/メール。メールなら送信元アドレスも
停止を伝えた日と方法送った日付、宛先、送った文面の保存先
再送の日時停止を伝えたあとに届いた日時。届くたびに1行足す
保存場所原文(通知メールや画面の保存)を置いたフォルダ

原文は、本文だけでなく送信元や受信日時が分かる形で残します。通知メールなら、転送せずにそのまま保存するのが確実です。

この台帳は、相談に持ち込む材料であると同時に、振り分けの条件や禁止キーワードを決める材料にもなります。相談先が決まっていなくても、届くたびに1行足しておきましょう。

停止後の営業の相談先は、届いた経路で分かれる

相談先を分けるのは、メールで届いたか、フォームで届いたかです。

経路 相談先 持っていくもの
メール迷惑メール相談センター(総務省の委託を受けて一般財団法人日本データ通信協会が運営)記録台帳と3点の原文
フォーム弁護士(費用が心配なら、ひまわりほっとダイヤルで面談を予約できる)記録台帳、3点の原文、停止依頼の文面
どちらでも続き、業務に支障が出ている警察への相談も選択肢になりうる(弁護士ドットコムの回答の範囲)。警察へ行く段階かは、まず弁護士に確かめる記録台帳と、業務に出た支障の記録

メールなら、同センターの説明では、停止を求めたあとに届いた広告宣伝メールは法律違反になります。同センターへの情報提供は、メールの転送、情報提供フォーム、プラグインからの通報のいずれかで送り、停止後の3点を添えます。

提供したメールの措置状況などについて、同センターは個別の照会には応じないとしています。送ったあとの経過を知らせてもらう窓口ではない、と考えておきましょう。

同センターが情報提供として集めているのは迷惑メールとSMSです。フォーム経由の送信を受け付けるとは、同センターのページには書かれていません。

費用が心配なら、日本弁護士連合会と全国の弁護士会による「ひまわりほっとダイヤル」があります。

中小企業が電話で弁護士との面談を予約できるサービスで、一部の地域を除き初回30分の相談が無料です。中小企業や個人事業者の仕事上の悩みであれば、内容を問わず受け付けるとしています。

何度も届く営業が業務妨害になるかは、要件で決まる

何度も届くことだけで、業務妨害になるとは言えません。刑法の業務妨害は、第233条が「偽計」を、第234条が「威力」を用いて業務を妨害することを要件にしています。

通数の多さがこの要件に当たるかは、個別の事情で判断されます。弁護士ドットコムの相談でも、原田和幸弁護士の回答は、続くなら業務妨害の可能性があり、警察に相談することも考えられなくはない、という言い方でした。

編集部が裁判所の裁判例検索(判決全文)で「問い合わせフォーム」「営業メール」などの語を検索したところ、フォームからの営業送信を扱った裁判例は該当0件でした(2026年8月25日の探索)。期待しすぎず、記録を積んでから専門家に判断を仰ぎましょう。

断り文言に足せる、繰り返しへの一行

同じ相手からの繰り返しに困っているなら、フォームの断り文言に足せる一行を用意しました。北海道の問い合わせフォームは、受けられないものとして「複数回にわたって同じ趣旨の問い合わせを繰り返すもの」を挙げています。

同じ趣旨のご連絡を繰り返し送信された場合、以降は対応いたしかねます。

問い合わせフォームの断り文言は「何を・どの経路で」断るかまで書く

営業お断りの文言は、断る中身と経路を書き、フォームのページ本体に置きます。この章の3つの版から、自社の方針に合うものを選んで貼ってください。

そのまま貼れる営業お断りの文言(A・B・C)

方針は3つに分かれます。営業を一切受けないならA、提案は別の窓口で受けるならB、特定の種類だけ断るならCです。

A 営業を一切受けない

本フォームは、当社の製品・サービスをご利用中、またはご検討中のお客様からのお問い合わせ専用です。営業・勧誘・広告宣伝を目的とした本フォームからの送信は、固くお断りいたします。

お送りいただいても、ご返信はいたしかねます。

B 提案は専用の窓口へ誘導する

本フォームは、お客様からのお問い合わせ専用です。当社へのご提案・営業のご連絡は、本フォームではなく〔提案窓口のURL〕からお送りください。

提案窓口からいただいたご連絡は、担当部署が確認し、関心がある場合に限りご連絡いたします。

C 特定の種類だけ断る

M&A・事業承継のご提案、人材紹介・求人広告のご案内、広告掲載のご案内は、本フォームではお受けしておりません。上記以外のご提案は、お問い合わせ種別で「ご提案・営業のご連絡」を選んでお送りください。

Cの種類は、実際に多く届いて困っているものに差し替えてください。

断る経路を書く一行と、公表アドレスに添える一行

文言の最後に、どの経路を断るのかを一行で足します。フォームだけでなくメールや電話も断るなら、ここで並べておくと漏れがありません。

営業・勧誘を目的としたお問い合わせフォームからの送信、メール、お電話は、いずれもお断りしております。

会社概要などにメールアドレスを公表しているなら、アドレスのすぐ横にも一行添えてください。迷惑メール相談センターは、公表アドレスへの広告宣伝メールを望まない場合、アドレスと併せて「送信を拒否する」旨の表示をするよう勧めています。

このメールアドレスへの特定電子メールの送信を拒否いたします。

これは同センターが示している表示例そのものです。

実在する断り文言は、範囲と強さで書き分けられている

実際のフォームの断り文言は、何を断るかの範囲と、断る強さが会社ごとに違います。

出所 フォームに書かれた文言 断る範囲 強さ
日本商工会議所「営業・勧誘・訪問アポイント等は固くお断りいたします」営業・勧誘に加え、訪問のアポイントまで固くお断り
ある法律事務所の同意事項「勧誘や営業活動を行い、その他お問い合わせの趣旨を逸脱した目的にお問い合わせフォームを利用する行為は、固くお断りいたします」問い合わせの趣旨を外れた利用すべて固くお断り
労働新聞社「このお問合せフォームはお客様専用です。営業及び勧誘目的でのご利用は固くお断りします。」窓口の用途を先に宣言し、営業・勧誘固くお断り
キヤノン(IRのフォーム)「営業目的のお問い合わせ等につきましては、一切お受けできません」その窓口に来る営業目的の問い合わせ一切お受けできません
三菱地所(住まいの窓口のフォーム)「セールスを目的としたお問い合わせはご遠慮ください」セールス目的の問い合わせご遠慮ください
シャープ(サポート窓口)「営業案件のお問い合わせは承っておりませんのでご了承ください」営業案件の問い合わせ承っておりません
北海道(問い合わせフォーム)受けられないものとして「営業活動や宣伝活動のもの」営業・宣伝活動受けられない

労働新聞社の文言は、先に窓口の用途を言ってから断っています。Aの文言はこの形にならい、「お客様専用」を最初に置いてあります。

強さは、自社の方針で選んでかまいません。迷ったら「固くお断りいたします」を使い、受けないことをはっきり書いておきましょう。

断り文言の置き場所は、フォームのページ本体

断りの置き場所は、フォームのページの本体です。スマートカイタクがフォームのURLを把握している企業から無作為に抽出し、フォームのページを開けた383社を集計しました(2026年11月4日取得)。

この集計で営業お断りを書いていた22社は、全社がフォームのページ本体に置いていた、という結果です。

同じ集計で、個人情報保護方針や規約のページを開けた223社のうち、断りをそちらにだけ書いていた企業は0社です。効果を測った数字ではなく、置き場所の集計として読んでください。

プライバシーポリシーに書くだけの方法には、別の指摘もあります。受け手向けに断り文言の書き方を解説した松崎まさひろ氏のnoteは、フォームから直接見えるわけではないため抑止効果としては限定的、としています。

ページ内での置き場所は、注意書きなら入力欄のすぐ上、営業でないことを申告させるチェック欄なら送信ボタンの手前です。

同じ22社の書き方を見ると、断る窓口の書き方はばらつきます。「フォーム」を名指ししていたのは5社、「営業メールはお断り」とだけ書いていたのが6社でした。

電話だけに触れていたのは2社、窓口を特定していないのは4社です。フォームのページに書くなら、「本フォームからの送信」のように、経路を文言の中で言い切っておきましょう。

断り文言を読まない送り手もいる

文言を置いても、届く営業はゼロにはなりません。受け手向けに断り文言の書き方を解説した松崎まさひろ氏のnoteは、お断り文言は自動送信ツールにはほぼ効果がないと主張しています。

そのnoteは受け手向けのブロックサービスの紹介を兼ねており、効果を測った記述はありません。言えるのは、文言を読まずに送ってくる相手もいる、というところまでです。

断りを尊重するべきだという考え方は、別の場面にもあります。消費者庁は訪問販売の「お断り」の張り紙について、事業者は商道徳として消費者の意思を尊重する必要があるとの見解を示しています。

ただし、法人のフォームを対象にした見解ではありません。フォームの断り文言の扱いは、送ってはいけない窓口と「営業お断り」の読み方で、送る側からの見え方として確かめられます。

文言で止まらない営業は、問い合わせフォームの受け皿と振り分けで見落としを減らす

文言を置いても届く営業は、受け皿を分けて振り分ければ、本物の問い合わせに混ざりにくくなります。

Adobeが運営するMarketoの利用者コミュニティには2022年1月、問い合わせを自動でチャットツールへ転送したら営業も転送された、という投稿があります。過去の営業のドメインを弾いても、初見のドメインは弾けないという悩みでした。

問い合わせフォームの営業対策:手段ごとに止められるもの・止められないもの

使える手段は次の5つです。止められないものと副作用を先に見てから、組み合わせを決めてください。

手段 止められるもの 止められないもの 副作用
CAPTCHA(reCAPTCHAなど)ボットによる機械的な送信人が手で入力して送る営業画像選択などの確認を出す方式では、正規の問い合わせの手間が増える。操作を求めない方式(reCAPTCHA v3 など)もある
問い合わせ種別の選択肢「ご提案・営業」を選んだ営業の、担当者への自動転送種別を選び違える営業。どれを選ぶかは送る側次第選択肢が多いと、正規の問い合わせも迷う
禁止キーワード(Contact Form 7)登録した語を含む送信登録していない言い回しの営業正規の問い合わせまでスパムとして扱われることがある
提案窓口の分離提案を受ける窓口へ移ってくれる営業断りや窓口の案内を読まない営業提案窓口を誰が見るかを決めておく必要がある
ドメイン除外(転送の条件)過去に営業してきたドメインからの再送初見のドメインからの営業取引先と同じドメインを誤って入れると、必要な連絡も止まる

CAPTCHAについては、Contact Form 7の日本語訳の説明が「CAPTCHA は人間のスパマーの前では何の役にも立ちません」と書いています。reCAPTCHAを入れるのは、ボット対策として割り切りましょう。

提案窓口は、入口・受け取る担当・返事の条件の3つを決めれば作れます。断り文言Bの〔提案窓口のURL〕には、ここで作った窓口のURLを入れてください。

  1. 入口:通常のフォームとは別のフォームを作るか、問い合わせ種別に「ご提案・営業のご連絡」を設けて入口を分ける
  2. 受け取る担当:提案を誰が確認し、どの部署に回すかを決めておく
  3. 返事の条件:「検討の意向がある場合だけ連絡する」と、窓口に前もって書いておく

民間の例では、ある企業が通常のフォームと別のページに、提案を受け付ける窓口を「弊社に関するご提案はこちらよりお願いいたします」と案内しています。

行政の例は港区で、事業者からの新技術を用いたサービス・製品の提案を受け付ける窓口を別に設けました。受け取った提案はDX推進課が庁内に周知し、意向がある場合には所管課からメールや電話で連絡する、と前もって示しています。

問い合わせ種別の選択肢案

種別の選択肢は、Marketoのコミュニティで紹介された運用をもとに組みます。種別の項目を足し、「その他」のときだけ管理者が確認してから転送する、という方法です。

ただし、質問者は、営業側が一番上の項目を選ぶことも多いという印象を書いています。一番上に何も選ばれていない項目を置き、「ご提案・営業のご連絡」を独立した項目にする、という手もあります。

並び 選択肢 届いたあとの扱い
一番上選択してください(選ばないと送信できない)―
2製品・サービスについてのご質問担当者へ自動転送
3お見積り・ご購入のご相談担当者へ自動転送
4ご契約中のお客様のお問い合わせサポートへ自動転送
5採用について採用担当へ自動転送
6ご提案・営業のご連絡転送せず、提案窓口の担当者がまとめて確認
7その他転送せず、管理者が確認してから回す

種別の振り分けは見落としを減らす手段で、営業を止める手段ではないと考えておきましょう。

禁止キーワードは、正規の問い合わせに出ない語だけを登録する

WordPressでContact Form 7を使っているなら、禁止キーワードで一部の営業をスパム扱いにできます。WordPressのディスカッション設定の画面にある「コメント内で許可されないキーワード」に登録した語を、Contact Form 7が送信の判定に読み込む仕組みです。

一致した送信は、スパムの状態として扱われます。照合は部分一致で、プラグインのコードは入力のどこかに語が含まれていれば一致とし、WordPressの設定の説明も「単語内での一致も認めるため」と書いています。

このため、語の選び方を誤ると正規の問い合わせまで落ちるのが難点です。たとえば「営業」を登録すると、「営業時間を教えてください」という問い合わせもスパムになります。

登録するのは、繰り返し届く送り手のメールアドレスやドメイン、本文に毎回入るURLのように、正規の問い合わせに出てこない文字列にとどめましょう。「営業」「ご提案」のような一般の語は登録しません。

登録したあとは、スパム扱いになった送信を定期的に見直し、正規の問い合わせが混ざっていないか確かめてください。

自社が送る側に回るときは、相手の問い合わせフォームの断りと再送の間隔を確かめる

ここからは、自社でも営業を送る立場の方に向けた話です。

自分で送るなら、相手のフォームの断りを読んでから送る

自分で送るなら、送る前に相手のフォームのページを開き、断りの有無を読んでください。

断りがあった相手には送らず、停止依頼を受けた相手はその日のうちに送信先から外しましょう。同じ相手に何度も届かないよう、送った日を記録しておくことも欠かせません。

この確認は、送る件数のぶんだけ積み上がります。送る件数が少なく、送信済みの一覧と停止依頼の記録を1か所で持てるなら、自分で十分に回せます。

フォームを開いて断りを読む作業と、最終送信日の突き合わせが追いつかなくなったら、任せることを考える目安です。

任せるなら、代行に確かめる3点

任せるなら、見積もりの前に次の3点を代行会社に聞いてください。

  1. 営業お断りの判別のしかた:断りの記載があるフォームを、どう見つけて送信先から外すか
  2. 同じ相手への再送の間隔:一度送った企業に、どれだけ空けてから送るか
  3. 停止の受け付け方:受け手が停止を伝える手段と、伝えた相手を以降の送信先から外すか

サービス紹介のページに、断りの扱いや再送の間隔を書いていない事業者もあります。書いていないことは、その運用が無いことを意味しません。

代行会社ごとの答えは、見積もりを同じ物差しで並べる表の運用の行に書き込むと比べやすくなります。停止の受け付け方は、その表に1行足してください。

スマートカイタクのフォーム営業代行が、営業お断り・再送の間隔・停止をどう扱うか

スマートカイタクのフォーム営業代行では、3点を次のように運用しています。

確かめる点 スマートカイタクの運用
営業お断りの判別「営業お断り」の記載があるフォームは検知して、送信対象から外す
再送の間隔一度送信した企業には1ヶ月間は再送信しない
停止の受け付け月額プランでは配信停止リンクを標準で付け、受け取り側が自分で停止でき、以降のリストからも外す

自分で送る場合も、この1ヶ月を最終送信日の突き合わせに使えます。送信済みの一覧に最終送信日の列を足し、直近1ヶ月の相手を外す運用から始めてください。

依頼を考えるなら、スマートカイタクのフォーム営業代行の問い合わせフォームに、狙う業種と対象顧客を書いてください。送りたくない相手は「送信を避けたい企業」欄に社名またはURLを改行区切りで入れれば、リスト作成の段階で外れます。

よくある質問

「営業お断り」と書けば、フォーム営業は来なくなりますか

来なくなるとは言えません。文言を読まずに送ってくる相手もいるため、届く数を減らす手段の1つと考えてください。

受け手向けの解説記事にも、自動送信ツールにはほぼ効果がないという主張があります。ただし効果を測った記述は無く、言えるのは読まない送り手もいるというところまでです。

文言で止まらない分は、提案窓口と種別の振り分けで受け止めましょう。

reCAPTCHAを入れれば、フォーム営業は防げますか

防げるのはボットによる機械的な送信で、人が手で入力して送る営業は防げません。

Contact Form 7の日本語訳の説明も、CAPTCHAは人間のスパマーの前では役に立たない、としています。手で送られる営業には、種別の振り分けと提案窓口の分離で備えます。

届いた営業に「受け取りました」と返すべきですか

返す必要はありません。止めたいなら停止依頼を一度だけ、検討したいなら用件への返事を送れば足ります。

送る側には、「お断り」の返信も人が読んだ反応として返信数に数える解説があります。受領だけの返信は、読まれたことを伝えるだけになりかねません。

営業の停止を頼んだのに、また問い合わせフォームに届いたらどうすればいいですか

返信はせず、最初の営業・停止を伝えた記録・再送の3点を残してください。

相談先は、届いた経路で分かれます。メールなら迷惑メール相談センターへの情報提供、フォームなら記録を持って弁護士への相談です。

弁護士の費用が心配なら、「ひまわりほっとダイヤル」で面談を予約できます。一部の地域を除き、初回30分の相談が無料です。

何度も届く営業は、業務妨害になりますか

通数だけで業務妨害になるとは言えません。刑法の業務妨害は、第233条の「偽計」か第234条の「威力」を用いて業務を妨害することが要件です。

弁護士ドットコムで回答した弁護士も、続くなら業務妨害の可能性があり、警察への相談も考えられなくはない、という言い方にとどめています。最初の営業・停止を伝えた記録・再送の3点を残し、弁護士に相談してください。

フォームから届く営業は、特定電子メール法違反ですか

メールで届いた営業は、停止を伝えたあとの送信が特定電子メール法第3条第3項で原則として禁じられています。フォームから届く営業が同法の対象になるかは、2026年11月時点で編集部が確認した範囲では明言した公表資料が見当たらず、断定できません。

同法が対象にしているのは、総務省令が定めるSMTPのメールとSMSなどの方式です。弁護士ドットコムには、フォームの場合は同法に該当しない可能性がある、という弁護士の個人的な見解もあります。

フォームの場合の論点は、フォーム営業が違法かを層ごとに判定する手順で整理できます。個別の判断は弁護士に確認しましょう。

プライバシーポリシーに断りを書けば足りますか

プライバシーポリシーだけに書くより、フォームのページ本体に書くことをおすすめします。プライバシーポリシーはフォームから直接見えないため抑止効果は限定的、と受け手向けの解説(松崎まさひろ氏のnote)が指摘しています。

置き場所の実態として、2026年11月4日に取得した383社の集計では、営業お断りを書いていた22社は全社がフォームのページ本体に置いていました。効果を測った数字ではなく、書いている会社がどこに置いていたかの集計です。

まとめ:届く営業は「置く・返す・残す」の順で片づける

届く営業は、まず文言と振り分けで量を減らし、続けて届く相手には停止を頼み、それでも続いたら記録を残します。

  1. 置く:断り文言A〜Cのどれかをフォームのページ本体に貼り、種別に「ご提案・営業のご連絡」を足す
  2. 返す:2通目が届いた相手や続けて届きそうな相手を判断表に当て、①にあたるものに停止依頼を1通送る
  3. 残す:停止を伝えた日と文面を記録台帳に書き、再送が来たら1行足す

まずは、フォームのページ本体に断り文言を貼り、今日届いた営業を判断表に当てるところから始めましょう。

自社でもフォーム営業での新規開拓を考えているなら、受け手として困ったことを代行に確かめる3点として使えます。営業お断りの判別、再送の間隔、停止の受け付け方を聞いてから、自分で送るか任せるかを決めてください。