フォーム営業

フォーム営業の例文|送信画面の欄への割り付けと、短い本文欄に収める文面

スマートカイタク編集部

フォーム営業の例文をコピーして、送信先のページを開いたところです。ところが画面には、件名を入れる欄がありません。

本文欄に件名ごと貼ってみると、今度は文面の後ろが途中で切れました。問い合わせ種別のプルダウンにも、営業にあたる選択肢が見当たりません。

例文が悪いわけではありません。貼る先の画面が、件名と本文と署名の形になっていないだけです。

件名欄があるフォームは、そもそも少数です。スマートカイタクが約40万社の問い合わせフォームのHTMLを解析して数えた集計(2026年10月15日時点)では、件名欄があったのは11.6%にとどまりました(下限の値です)。

何件送るか、誰に送るかという文面より手前の設計は、送信数から商談数を逆算する手順で先に決めてください。

この記事の結論

  • 例文を貼る前に見るのは、件名欄と問い合わせ種別と本文欄の3つです。本文欄に収まるかは、貼ってから送信ボタンを押すまでの間に分かります
  • 件名欄が無いフォームのほうが多く、無ければ本文の1行目に社名と用件を置きます。スマートカイタクが約40万社のフォームのHTMLを解析した集計(2026年10月15日時点)では、件名欄があったのは11.6%で、これは下限の値です
  • 本文欄の上限値は2,000文字と100文字に集まります。短縮版は100文字で刻めば足り、200字版や300字版を作っても入るフォームはほとんど増えません
  • 問い合わせ種別に営業の選択肢がなければ「その他」を選びます。どれも当てはまらないうえ選択が必須なら、その相手には送りません
  • 実績の数字は、出どころを1行で言えないなら書きません。不正競争防止法は、誤認させる表示の対象に「通信」を挙げています

フォーム営業の例文を貼る前に、送信画面の3つを確かめる

見るのは3点です。件名欄があるか、例文が本文欄に収まるか、問い合わせ種別に営業の受け皿があるか。

送信画面にどの欄が並ぶか

最初に見るのは件名欄の有無です。例文が件名から始まっていても、置き場所が無いフォームのほうが多いからです。

スマートカイタクが約40万社の問い合わせフォームのHTMLを解析して数えた集計(2026年10月15日時点)では、本文欄はほぼ必ずあり(95.9%)、件名欄が無いフォームのほうが多い結果でした。件名欄があったのは11.6%で、およそ9社に8社のフォームには見当たりません。

この数え方は、送信を試みた実績ではありません。フォームのHTMLに在る欄を数えたもので、画面に出ない隠し欄は除いています。

欄 その欄があった割合(スマートカイタクが約40万社のフォームのHTMLを解析/2026年10月15日時点)
メールアドレス欄98.1%
本文欄95.9%
氏名欄88.1%
電話番号欄77.6%
会社名欄43.1%
ふりがな欄41.3%
同意チェック33.5%
住所欄33.4%
郵便番号欄28.7%
問い合わせ種別20.5%
件名欄11.6%(下限)

この11.6%は、解析器が件名欄と判定した欄の割合です。「ご相談内容」のようなラベルの欄が本文欄や問い合わせ種別に寄っている可能性があるので、断定には使えません。

ラベルを見て件名欄か本文欄か迷ったら、本文欄の側として扱ってください。「ご相談内容」という欄が1つだけなら、例文を入れる場所は他にありません。

1行目に社名と用件を置いておけば、その欄が件名として設計されていた場合も、相手は頭から用件を読めます。どちらに転んでも同じ文面で足ります。

件名が必須で、本文が任意の既定テンプレートもある

例文の作りとフォームの作りでは、必須の位置が逆になっていることがあります。

Contact Form 7のソースコードにある既定のフォームでは、件名の欄にアスタリスクが付いて入力必須になっており、本文の複数行欄にはアスタリスクが付いていません。メールアドレス欄も必須です。

既定のままなら、という条件付きの話です。設置した側がテンプレートを書き換えていれば、必須の位置は変わります。

それでも、例文を「件名で引いて本文で説明する」形で持っていると、画面の作りと噛み合いません。本文が任意で件名が必須の相手には、1行だけで用件が立つ書き方が要ります。

問い合わせ種別に、営業の受け皿はあるか

3点めは問い合わせ種別です。ここは受け手が置いた門で、選択肢の並びが送り手の扱いを決めます。

同じ約40万社のうち、種別欄があったのは20.5%。そのうち選択肢まで取得できたのは54.4%で、ここから先の母数は約4万社になります(2026年10月15日時点)。

その約4万社で、「営業」「ご提案」「協業」「パートナー」「業務提携」のいずれかを選択肢に含むのは8.4%、12社に1社でした。

一方で「その他」は82.8%にあります。営業の受け皿が無い種別欄でも、「その他」はほぼ用意されている状態です。

選択肢に営業が無いのは、書き漏れとは限りません。Web制作会社のWEBディレクターが、問い合わせ種別で営業を選んだ送信をエラーにする実装と、「または営業っぽい選択肢自体を排除する」方法を公開しています。

1社の実装例なので、これを全体の設計意図として広げることはできません。ただ、営業の受け皿が無い種別欄を前にしたとき、そこを避けて通る理由にはなります。

実際にあった選択肢の組み合わせで最も多かったのは、「ご意見・ご感想」「当社業務について」「当ホームページについて」「その他」の4つでした。営業や提案に当たる選択肢は無く、当てはまるのは「その他」だけになります。

ただし、この組み合わせでも約4万社の2.8%です。種別欄に標準形があるわけではないので、選択肢は1社ずつ読むことになります。

欄ごとの記入早見表|フォーム営業の例文をどの欄に入れるか

手元に例文が無い場合は、メールの形に整えた版と記入済みサンプルから持ってきてください。送ってよい相手かどうかの判定も、先にそちらで済ませておきます。

フォーム営業のテンプレートは1本でよく、長さの違う版を足すだけで足ります。ここでやるのは、その1本を送信画面の欄に割り付ける作業です。

例文の順番どおりに上から貼ると、欄の意味とずれます。問い合わせフォーム営業の書き方として最後に残るのは、文章力ではなくこの割り付けの部分。

この表のうち、メールアドレス欄・会社名欄・問い合わせ種別の行は出所のある記述に基づきます。ほかの行は、この記事で使っている運用上の整理です。

欄 そこに入れる文 やってはいけないこと
会社名登記上の正式名称。欄が無ければ本文の1行目に入れるサービス名や屋号だけで名乗る
氏名実在する担当者の氏名「ご担当者」「営業部一同」で伏せる
ふりがな氏名の読み。全角・半角は欄の注記に合わせる社名の読みを入れる
メールアドレス返信を受け取れるアドレス送信専用のアドレスを入れる
電話番号日中つながる番号。折り返しを受ける先取り次げない代表番号を書く
郵便番号・住所自社の所在地。署名と同じもの相手の所在地を入れる
件名商材を一言で表した語と自社名例文の本文を先頭から貼る
問い合わせ種別営業・ご提案にあたる選択肢。無ければ「その他」当てはまらない選択肢を選んで通す
本文1行目に用件、2行目から名乗りと中身。収まらなければ短い版に差し替える件名行と署名を1行に詰めて崩す
同意チェック内容を読んで、同意できるものだけ入れる何に同意するのか分からないまま入れる

先に確かめたいのはメールアドレス欄です。Contact Form 7の既定のフォームでは入力必須になっていて、既定のままなら相手の返信先もこの欄の値になります。

ここに送信専用のアドレスを入れると、相手が返信ボタンを押しても戻ってきません。返信を読む人のアドレスを入れてください。

会社名欄があるのは43.1%です(スマートカイタクが約40万社のフォームのHTMLを解析/2026年10月15日時点)。半分を割るので、専用の欄が無ければ社名は本文の1行目に回ります。

種別欄で合わない選択肢を選ぶと、割り付けの手間が逆に働く形です。先のWEBディレクターは、営業専用のフォームを用意して誘導文まで置いたうえで、なお通常のフォームから送ってきた送信を「もう読まずに自動で送っているとかですから」と書いています。

本人が実験中の体感として書いたものですが、当てはまらない選択肢を通した1通は、この見方を裏づける材料になります。

種別欄に「その他」も営業にあたる選択肢も無いことがあります。選ばずに送れるなら選ばず、選択が必須でどれも当てはまらないなら、その相手には送らないでください。

崩れた入力も、中身を読まれる前に落ちます。株式会社SBSマーケティングのコンテンツマーケターは「入力内容が崩れていると読む気がしなくなってしまいます」と書いていて、欄の割り付けは文面の良し悪しより手前で効きます。

件名欄が無いとき・本文欄が短いときの、フォーム営業の本文の作り方

件名欄が無いフォームの、本文1行目

件名欄が無ければ、本文の1行目に社名と用件を置きます。相手の受信ボックスに並ぶ件名を、送り手の側では決められないからです。

Contact Form 7の既定の通知メールは、件名が相手のサイト名と送り手の書いた件名を組み合わせた形になります。既定のままなら、一覧で先頭に立つのは相手のサイト名で、送り手の件名は引用符の中に入ります。

フォーム営業の件名で先に決まるのは、文章ではなく置き場所です。この記事では、1行目を次の形で置きます。

【ご提案】〔商材を一言で〕|〔自社名〕

埋めると、たとえばこうなります。採用サイトの更新代行を売る会社が、採用ページを自社で更新している相手に送る想定です。

【ご提案】採用サイトの更新代行|株式会社サンプルウェブ

件名の長さについて出所のある記述は、フォーム営業の支援会社が送る側の手順として挙げた「配信タイトル:以下の内容を20文字程度にまとめる。」だけでした。この長さで反応が変わるかどうかの実験記録は、確認した範囲では見つけられませんでした。

20文字程度を目安にするなら、社名を落として「【ご提案】採用サイトの更新代行」にします。社名は2行目の名乗りで出てくるので、1行目から消えても相手は読めます。

フォーム営業の文字数は、貼ってから送信までに決まる

上限が何文字かを先に調べる必要はありません。例文を貼って送信ボタンを押すまでの間に、入ったかどうかの答えが出るからです。

出方は3段に分かれます。上から順に当てて、どこかで引っかかったら短い版に差し替えてください。

1段めは、貼った時点で後ろが切り詰められる形です。切り詰めるかどうかはブラウザ側の動作に委ねられているので、必ず切られると決まっているわけではありません。

2段めは、切られずに入ったのに送信の手前で止まる形です。WHATWGのHTML Standardは、上限を超える長さの値が残っている要素は「長すぎる(too long)」状態にあたるとし、その制約の問題を利用者に知らせるとしています。

3段めは、画面上は入ったのにサーバ側で弾かれる形です。こちらが数えた文字数と、相手が数えている文字数が合っていません。

佐世保市は自分の問い合わせフォームについて、「最大1,000文字(全角)の文字数制限があり、改行やスペースも1文字として数える仕組み」と公表しています。改行と空行を足した文面は、画面で見えている文字数より多く数えられることになります。

同じ回答は、上限を超えていると判定されたときに「不要な改行やスペースが入っていないかをお確かめのうえ」送信するよう案内しています。弾かれた側でまず見るのは、文章の中身ではなく改行です。

3段のどれで引っかかっても、行き先は同じです。文面を短い版に差し替えて、もう一度貼ってください。

フォーム営業の短縮版を刻む線は100文字

短縮版を1つだけ作るなら、刻む線は100文字です。上限値が2,000文字と100文字に集まっていて、その間がほとんど無いからです。

スマートカイタクが約40万のフォームの本文欄を数えた集計(2026年10月15日時点)では、文字数の上限が設定されていたのは28.8%で、上限が付いていた欄の中央値は2,000文字でした。

上限値の内訳は、2,000文字が66.9%、100文字が22.0%。残りは400文字2.6%、1,000文字2.4%、500文字1.1%、300文字0.8%、200文字0.4%で、中間はほとんど入っていません。

最も多い2,000文字は、Contact Form 7が複数行の欄に与えている既定値です。上限の多数派は、設置した相手が決めた値ではなく実装の既定値ということになります。

この28.8%も下限の値として扱ってください。HTMLの属性だけを見た数字で、サーバ側の文字数検証は外から見えないので、残りのフォームが何文字でも通るとは言えません。

自分の下書きの文字数を数えれば、入るかどうかは読めます。

用意した文面の長さ 上限が付いていた本文欄のうち、そのまま入るもの(スマートカイタクが約40万のフォームの本文欄を解析/2026年10月15日時点)
100文字99.6%
200文字77.4%
300文字76.7%
400文字75.7%
500文字73.1%
1,000文字71.6%
2,000文字69.0%

400文字の文面は、上限が付いていた本文欄の75.7%に入ります。ただし200文字に縮めても77.4%で、差はほとんどありません。

200字版や300字版を作っても、入るフォームの数は増えません。落ちるのは100文字台の上限だからです。

だから用意するのは、通常版と100文字版の2つで足ります。長さの違う版を3つ4つ持つ必要はありません。

分母を変えると、見える数字も変わります。上限が無い欄も分母に入れた本文欄全体でみると、400文字が入るのは93.0%で、75.7%と並べるときは数え方ごと見てください。

本文欄に貼る通常版の全文

通常版は、メールの形から2箇所を動かして作ります。件名行は本文の1行目に移し、住所と電話番号は専用の欄に入れるので署名から落とします。

【ご提案】〔商材を一言で〕|〔自社名〕

〔相手の会社名〕 ご担当者様

お問い合わせフォームからのご連絡で失礼いたします。〔自社名〕の〔部署・氏名〕と申します。

〔拝見した箇所〕を拝見し、〔相手にとっての用件〕についてお力になれるのではないかと考えてご連絡しました。

弊社は〔商材を一言で〕を提供しております。〔相手にとっての用件〕にあたる部分だけ、資料でご説明できます。

ご関心をお持ちいただけましたら、この問い合わせへのご返信で資料をお送りします。ご不要であれば破棄していただいて差し支えございません。

今後のご案内が不要な場合も、ご返信でお知らせください。以後、当社からお送りすることはございません。

〔自社名〕〔部署・氏名〕

伏字で変えるのは〔拝見した箇所〕と〔相手にとっての用件〕の2つだけで、ほかは使い回せます。

電話番号欄が無い相手には、署名に電話番号を足してください。欄があるかどうかで、本文に残す行が変わります。

上限100文字の本文欄に収まる短縮版

100文字の欄に入るのは、名乗り、用件、相手の側で何が変わるか、送信を止める伝え方の4つです。挨拶文と沿革と実績は入りません。

〔自社名〕の〔氏名〕です。〔商材を一言で〕のご案内で、〔相手にとっての用件〕の部分だけ資料でご説明できますので、不要とのご返信をいただければ以後お送りしません。

伏字のままで80文字。埋めると長くなるので、貼る前に自分で数えてください。

株式会社サンプルウェブの山田です。採用サイトの更新代行のご案内で、求人の追加や写真の差し替えを引き取る部分だけ資料でご説明できますので、不要とのご返信をいただければ以後お送りしません。

この記入例は92文字で、上限100文字の欄に収まります。語尾を「不要とのご返信をいただければ以後お送りしません」にしているのは、受け手が自分で止められる宛先を文面の中に置くためです。

署名の5項目のうち、この長さに入るのは名称と、送信を止められるという一文だけ。住所は入りません。

止める連絡と苦情の受付先は、メールアドレス欄が兼ねます。既定のままなら、相手が返信ボタンを押したときの宛先はその欄に入れた値になるからです。

この短縮版で特定電子メール法の表示事項を満たしたことになるわけでもありません。同法が定義に使う通信方式は総務省令で定めるものに限られていて、フォームからの送信を対象に含めた公表資料も、対象外だと明言した公表資料も見つけられませんでした。

狙いは義務を満たすことではなく、受け手が自分で止められる宛先を文面に置くことです。長さに余裕がある相手には、通常版の署名をそのまま入れてください。

短縮版は改行を入れずに、1つの段落のまま貼ります。改行を増やしても、WHATWGのHTML Standardによればブラウザ側の数え方では1文字ずつしか増えませんが、改行やスペースを1文字として数えるフォームでは見えている文字数より多く数えられます。

2,000文字という既定値の確かめ方と、短縮版に差し替えても通らないときの仕分けは、人が手で開けば通るかで分ける仕分けに当てて決めてください。

フォーム営業の文面に入れてよいもの、送信前に消すもの

基準は1つです。その数字の出どころを、自分がいま1行で言えるかどうか。

実績の数字は、出どころを1行で言えるかで決める

出どころを1行で言えない数字は書きません。不正競争防止法第2条第1項第20号が、誤認させるような表示の対象として「取引に用いる書類若しくは通信にその商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量」を挙げているからです。

条文が並べているのは、商品の原産地・品質・内容・製造方法・用途・数量と、役務の質・内容・用途・数量です。フォームから送った営業文も、条文の文言のうえではこの「通信」に読めます。

ただし、この号が営業文に適用された公表事例は、確認した範囲では見つけられませんでした。導入社数や満足度がこの列挙に入るかどうかも、条文の文言からは言えません。

列挙に近いのは、商材の内容や質を示す数字です。改善率を出所なしに書くことは、同号が禁じている「誤認させるような表示をし」に近づく書き方になります。

同法第21条第3項第5号は、取引に用いる通信に「誤認させるような虚偽の表示をしたとき(第一号に掲げる場合を除く。)」を挙げています。同じ第21条第3項の第1号が「不正の目的をもって」を要件にしているのに対し、第5号に書かれているのは、表示が虚偽であることと、第1号に当たる場合を除くことです。

騙す意図があったかどうかとは別に、表示が虚偽かどうかで読まれる形になっています。出所を確かめずに書いた数字がここに当たるかは、条文の文言からは言えません。

書くかどうか迷う記載が残ったら、社内の法務か専門家に当てて判断してください。

送り先が法人だけなら外れる、とも言えません。同法第1条は、この法律の目的を「事業者間の公正な競争」の確保と定めています。

持ち出す相手も行政とは限りません。同法第3条第1項は、停止や予防を請求できる者として「不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は」と書いていて、同じ市場にいる同業者がここに入りえます。

景品表示法のほうは受け手が一般消費者かどうかで線が引かれるので、BtoBでの射程は法律ごとに誰に向けた規定かを並べた判定で確かめてください。

手段がインターネットだから広告の規制の外、という理解は成り立ちません。景品表示法の「表示」を指定した公正取引委員会の告示は、インターネットによるものを含む「情報処理の用に供する機器による広告その他の表示」を表示の一つに挙げています。

切れるのは手段ではなく、受け手の側です。

URLと「拝見しました」の扱い

本文にURLを貼るなら、計測用のパラメータを外します。受け手は、そこを見ています。

株式会社SBSマーケティングのコンテンツマーケターは、本文に貼られたURLについて「『トラッキングタグ』が付いているURLがある場合にも、注意が必要です」と書いています。受け手がここを見るのは、「URLをクリックしたとバレるので」という理由からです。

パラメータを落とした素のURLにするか、相手が自分で検索できる社名だけを置いてください。

同じ投稿は「そもそもその事業はやっていないというケース」も挙げています。「御社の●●事業をHPで拝見し」という一文を全社共通で使い回すと、その事業をやっていない相手にも同じ文が届きます。

拝見した箇所だけは、1社ずつ変えましょう。文面を業種ごとに作り替えると反応がどう変わるかは、出所のある記述を見つけられませんでした。

送る業種の絞り込みは、文面ではなくリストを自作するか買うか任せるかの判断の側で決まります。

宛名と、署名に入れる5項目

宛名は、部署名が分かるなら部署名を添えます。ただし、どの形が正しいかを言い切れる根拠は見つけられませんでした。

文化審議会答申「敬語の指針」は、一つの語に同じ種類の敬語を二重に使ったものを二重敬語と呼び、「ただし,語によっては,習慣として定着しているものもある」としています。答申は「御中」「各位」「ご担当者様」に触れていないので、宛名の形を一つに決める根拠にはなりません。

署名に入れるのは5項目です。名称、送信停止の受付先、停止できる旨、住所、苦情の受付先。

この5項目の出どころは、メールの側の規則です。特定電子メール法第2条第1号は、同法が定義に使う通信方式を総務省令で定めるものに限っています。

同法第4条は、一定の事項が受信者の画面に「正しく表示されるようにしなければならない」ことを送信者に求めています。その事項には、施行規則第9条が挙げる「法第四条第一号に規定する者の住所」や、苦情や問合せを受け付けられる電話番号とメールアドレスが入ります。

つまり署名の慣行は、相手が住所と連絡先から送り手を特定できる状態を作るためのものです。自社の署名も、この2つが欠けていないかで点検してください。

置き場所まで含めた署名の作り方は、表示する5項目をどこに置くかから当ててください。

送信前に消す一文

送信ボタンを押す前に、次の5つを文面から探して消してください。

  • 出どころを1行で言えない改善率や効果の数字
  • 導入社数や満足度のように、相手の側で確かめようがない数字
  • 計測用のパラメータが付いたURL
  • 全社共通で使い回している「拝見しました」の一文
  • 返信が戻らない送信専用アドレス

消したあとに、残す一文があります。送信停止の受付先です。

スマートカイタクは、一度送信した企業には1ヶ月間は再送信しない運用にしています。自分で送る場合も、同じ相手に重ねて届かない期間をあらかじめ決めておきましょう。

止めてほしいという連絡が来たときの返し方は、そのまま送れる返信文面に置いてあります。

送ったフォーム営業の文面が、相手の受信ボックスでどう見えるか

最初に読む人は、宛名に書いた部署の担当者とは限りません。Contact Form 7の既定の通知先は、サイト管理者のメールアドレスです。

既定のままなら、宛名に部署を書いてもその人に届くまでに1手かかります。宛名は読み手を指定するものではなく、誰に向けた用件かを示すものとして置いてください。

相手の画面に出るもの 既定のままなら、その中身(Contact Form 7の既定テンプレート/2026年10月15日時点のソースコード) こちらで直せること
一覧に並ぶ件名相手のサイト名と送り手の件名の組み合わせ本文の1行目に社名と用件を置く
最初に開く人サイト管理者宛名を部署で決め打ちしない
返信ボタンの宛先メールアドレス欄に入れた値返信を読む人のアドレスを入れる
本文の位置From・Subject・Message Bodyの下1行目から用件に入る

「既定のままなら」が成り立っているかは、送信画面からは確かめられない

上の表は、どれも「既定のままなら」が前提です。相手のフォームがContact Form 7かどうかは、送信画面のソースを表示して wpcf7 を検索すれば分かります。

開発者ツールは要りません。ブラウザの「ページのソースを表示」で足ります。

送信画面のソースに出るもの 書かれている文字列(Contact Form 7のソースコード/2026年10月15日時点)
フォームを囲む要素のクラス名wpcf7 no-js
フォーム本体のクラス名wpcf7-form
隠し欄の名前(6つ)_wpcf7 _wpcf7_version _wpcf7_locale _wpcf7_unit_tag _wpcf7_container_post _wpcf7_posted_data_hash

隠し欄はフォームの識別に使う情報です。ログイン中の画面では別の欄が加わり、プラグインが足すこともあるので、この6つだけとは限りません。

ここに出てこないのが、通知メールのテンプレートです。宛先や返信先の設定はサーバ側にあるので、送信画面には現れません。

つまり確かめられるのは「Contact Form 7かどうか」までで、既定のままかどうかは分かりません。返信が来なかった1件を、実装のせいだと決めないでください。

禁止語に当たって止まっても、理由は送り手に出ない

送信が止まる経路が、文字数とは別にもう1つあります。設置した側が登録した禁止語です。

Contact Form 7のソースコードでは、禁止語の検査の前に、フォームに入力された全ての欄を1つの文字列につないでいます。件名だけでなく、本文も会社名も検査の対象になります。

照合は部分一致で、大文字と小文字も区別しません。設置側が登録した1語が入力のどこかに含まれていれば当たる形です。

当たる範囲は語の内側にも及びます。公式の日本語訳も「単語内での一致も認めるため」と書いています。

英語の原文には「It will match inside words, so “press” will match “WordPress”.」という例が入っています。自社名や商材名に当たりそうな一般語が混ざっていないか、送る前に見てください。

照合に使う語の一覧は、Contact Form 7が自分で持っているものではありません。WordPress本体の設定値から読み込んでいて、日本語版での設定名は「コメント内で許可されないキーワード」です。

相手が「営業」の1語を登録していれば、社名や部署名に入った同じ2文字でも当たります。何が登録されているかは、送り手の側からは読めません。

止まったことが記録されるのは、設置側のログだけです。送った側の画面には理由が出ないので、通らなかった件を原因つきで数えることはできません。

受け手の側では、フォームからの問い合わせが成果として数えられることがあります。株式会社SBSマーケティングのコンテンツマーケターは、「『フォーム営業』はノイズでしかありません」と書いています。

読む前に落とす判断が働いている前提で、直す箇所は3つに絞れます。メールアドレス欄に入れた値、本文の1行目、文面に入れた語です。

フォーム営業の文面を自分で仕上げるか、渡して任せるか

ここまでの作業は、1通ずつなら手で回せます。

分かれ目は、送る件数と、欄の割り付けを毎回やり直せるかどうか。自分で仕上げて足りるのは、送り先の業種と地域が固定で、送信画面を1件ずつ開いて確認できる範囲の運用です。

通常版と100文字版の2つを作り、相手ごとに〔拝見した箇所〕だけ差し替えれば回ります。

件数が増えたときに残るのは、文面を書く作業ではなく割り付けの作業です。

毎月まとまった件数を続けるなら、この作業ごと外に出す選択肢もあるでしょう。スマートカイタクは問い合わせフォーム営業の代行で、送信先リストの作成から営業文の配信、レポートの提出までを引き受けます。

配信設定は担当者が行い、送信だけをシステムが実行します。完全自動のツールではありません。

依頼する側がやるのは3つです。条件を入力して問い合わせること、契約して入金すること、営業文を渡すこと。

営業文は作成を任せることもできます(月額プランは無料)。

配信が始まるのは、入金の確認後で最短2営業日。レポートが出るのは最終送信日から7日後で、会社名・URL・アクセス数が一覧になります。

既存の取引先や競合など送りたくない相手は、問い合わせフォームの「送信を避けたい企業」欄に社名またはURLを改行区切りで書けば、リスト作成の段階で外れます。契約後の追加登録も可能です。

反対に、任せないほうがよい場合もあります。送り先が数社に決まっているなら、1社ずつ手で書いたほうが早く、代行に出す意味がありません。

相手ごとに文面を全文書き分けたい運用も、渡す営業文が1本である前提と噛み合いません。最低利用期間は3ヶ月で、成果保証もしていないので、1ヶ月だけ試すつもりなら合わないという判断になります。

任せる側に回すなら、問い合わせの前に決めておくのは3つです。ターゲットの業種と対象顧客、月あたりに送りたい件数、開始したい時期。

絞り込みは対象顧客・業種・従業員数・設立年・地域・データソース元から指定でき、地域は市区町村まで選べます。決まっている範囲だけ書いて渡せば足ります。

この文面で何%返ってくるかを先に知りたいなら、分母の置き方から決めることになります。数え方で値が変わるので、反応率の分母をどこに置くかを見てください。

よくある質問

フォーム営業の例文は何文字がいいですか

用意するのは、通常版と100文字版の2つです。フォーム営業の文字数を決めるのは自分の筆ではなく、送信先の本文欄に付いている上限だからです。

スマートカイタクが約40万のフォームの本文欄を数えた集計(2026年10月15日時点)では、上限値は2,000文字と100文字に集まっていました。200字版や300字版を足しても、入るフォームはほとんど増えません。

適切な文字数そのものの出所は、確認した範囲では見つけられませんでした。目安の字数を挙げた記述は見つかりますが、調査・実験・送信ログのいずれかを示したものはありませんでした。

件名欄がないフォームでは件名をどこに書きますか

本文の1行目に、社名と用件を置きます。

1行目に置けば、本文の頭から用件が読めます。長さは20文字程度が目安です。

問い合わせ種別で何を選べばいいですか

営業・ご提案にあたる選択肢があればそれを選び、無ければ「その他」を選びます。

「その他」も営業にあたる選択肢も無い種別欄に当たることもあります。選ばずに送れるなら選ばず、選択が必須でどれも当てはまらないなら、その相手には送らないでください。

本文にURLを貼ってもいいですか

貼れます。ただし、計測用のパラメータは外してください。

宛名は「ご担当者様」でいいですか

部署名が分かるなら、部署名を添えます。ただし、最初に開くのはその部署の担当者とは限りません。

まとめ:フォーム営業の例文を送信画面に流し込む順番

送信画面を開いてから送信ボタンを押すまで、上から順に当ててください。

  1. 件名欄があるかを見る。無ければ本文の1行目に社名と用件を置く
  2. 本文欄に例文を貼る。後ろが切れる、または長すぎると出たら100文字版に差し替える
  3. 問い合わせ種別を見る。営業・ご提案が無ければ「その他」、どれも当てはまらず選択が必須なら送らない
  4. 会社名・氏名・ふりがな・電話・住所の欄を、早見表のとおりに埋める
  5. メールアドレス欄には、返信を読む人のアドレスを入れる
  6. 文面から、出どころを1行で言えない数字・計測パラメータ付きURL・使い回しの一文を消す
  7. 通常版なら署名の5項目、短縮版なら送信を止められる一文が残っているかを確かめる
  8. 同意チェックは、何に同意するのかを読んでから入れる

自分で続けるなら、次にやることは2つです。通常版の文面を1本仕上げて、そこから100文字版を作ってください。

任せる側に回すなら、決めておくのはターゲットの業種と対象顧客、月あたりの件数、開始したい時期。営業文そのものは、渡さずに作成から任せることもできます。